こんにちは。はじめまして。りょんです。
今日も日本のどこかでひっそりと暮らしています。それにしても毎日暑いですね。台風も来てるし天気は安定しないし。おかげでビールを飲みたい気持ちが止まりません。(?)
みなさんはアートはお好きですか?美術館などは身近ですか?私は、全然身近じゃなくて、美術館も子どもの頃祖母に連れられて2、3回行ったかな…?ぐらいなんですが、憧れはあります。アートを作り出せる人にも憧れるし、アートを『理解』できる人にも憧れる。何となく凄いのは分かるけど何がどう凄いのか言語化できない。出来ないから言葉で説明されるとなんかもっとすごいような気がする。完全に未知なるものへの興味、憧れです。
そんな私ですが最近この漫画にハマってます。
『ブルーピリオド』
今日は10巻をよみました。
もうこれね、スポーツですよね。高校まで絵を学んでいなくて、芸大目指す人ってどれぐらいいるんだろ。この美術部の先生がめちゃくちゃいいキャラなんですよね〜!好きです。最初は完全にモブ顔でしたが、全然です。この人、なんで学校の先生なんだろって思うぐらいです。(先生自身の作品は見てないけど)美術の先生ってなんかいいですよね。先生なんだけど、芸術家みたいな感じが奥底に見え隠れしてて。そういば、この漫画を読んで思い出したんですが私の中学の時の美術の先生もめちゃくちゃぶっ飛んでました。当時、割とベテランだったと思うんですが、授業の時間、自分が仕上げたい絵があるからって生徒の私らは自習で勝手になんか作っといてーみたいな事がよくあって、学校でも有名なちょっと面白い先生でした。たまに教頭先生に怒られましたーとか言ってゆるーい授業してくれたり。卒業生でちょっとテレビに出るような仕事をしてる人の学生時代の話してくれたり。やる気なくて好きじゃないって言う人もいましたが、私は割と好きでした。こんな大人もいるんだって。
高校の時の美術の先生は生活指導の先生でもあったんですが、この人二重人格なのかなって思うぐらい、美術の時間と指導部の時の顔が全然違うんですよ。背の高い男性で、毎朝校門で仁王立ちして挨拶する姿は威圧感が半端なかったですが、美術館の時間になるとほんとゆるっゆるなんです。朝はあんなにスカートの丈にうるさいのに、授業になると全然その事に触れないんですよね。昔の画家と薬物依存の話や、下ネタもバンバン話すし、でも全部アートに関係する事なんです。今思い返して初めて気が付きましたが、この先生から絵や創作物だけじゃなくて文章や漫画、建造物も全部アートなんだって教えてもらったような気がします。
私の中で、少なからずアート(芸術)を仕事にしたりする人はそういう、他とは『ちょっと違う』人間なんだというイメージがありました。なんですけど、ブルーピリオドの主人公、矢口八虎(やぐちやとら)はめっちゃくちゃ普通なんですよ。いい意味でも悪い意味でも。普通て、地味って事じゃなくて、本当にどこにでも居るような調子のいい高校生。どちらかと言えば陽キャなタイプで、でもめちゃくちゃ不良ってわけではない。馬鹿でもないので無茶する事もないし、普通に卒業出来る程度に授業も出て、サボれるとこはサボって、成績もそこそこ。コミュニケーション能力は抜群。陰キャ相手でも見下す訳じゃなく普通に喋る。
本当にふつーーーに良い奴なんですよ。全体的に器用なんですよね。なんでもある程度はこなせるし、頭もいいし空気も読めるから引き際も分かってて、どっか冷めてる。私自身は、めちゃくちゃ不器用なタイプなんで学生時代はこういう人間に憧れたりコンプレックスがあったりしましたね〜。なので漫画を読みはじめたときは正直 あーはいはい。器用貧乏な主人公が絵に目覚めて夢中になるって話ね。よくあるね〜、うんうん。なんて思って読んでたんですよ。
まぁ案の定その通りだったんですけど。
でもね、熱量が、もの凄いんです。八虎が美術の授業で描いた渋谷の絵が全ての始まりになるんですが、冒頭の冷めた人間性がちょっとずつ熱を帯びてくる描写で一気に引き込まれました。まんまと作者の思う壺にハマりました。なんだろう、こういうジワジワくる感じに弱いんですよね〜。よりリアルに感じて感情移入しやすいです。その後にも絵画の解説だったり、美大受験のために予備校に入ったり、全然知らない世界なので終始『へえええ』って言いながら読んでます。(多分声に出てます)
予備校の先生もいい味出してます。当たり前だけどひとのかずだけ、いわゆる『アート』の解釈があって、でもそれを理論的に『理解』する過程だったり、今まで考えた事もない方向だったので読んでて素直に面白いしワクワクします。美術の勉強をしてきた人だとこの漫画をどう感じるんだろう。
現在10巻まで出ていて、秋にアニメも放送されるのでめちゃくちゃ楽しみです。アニメだとまたどんな演出になるんだろう。
これからも面白いエンタメを探してひっそりと暮らしたいと思います。ではまた。おやすみなさい。
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